一過性脳虚血発作(TIA)に注意
一過性脳虚血発作(TIA)とは、脳の血流が一時的に悪くなることで、脳梗塞と似た症状が現れてから短時間で自然に消えてしまう状態を指すとされています。症状が消えるため見過ごされがちですが、本格的な脳梗塞の「前触れ」である可能性が高く、決して軽視してはいけないサインとされています。
主な原因
TIAは、動脈硬化によって狭くなった血管の一部が一時的に詰まりかけたり、心臓や頸部の血管でできた小さな血栓が脳の血管に流れ込み、短時間で自然に溶けたり流れ去ったりすることで起こるとされています。血流がすぐに回復するため症状も一時的なものにとどまるといわれています。
高血圧、糖尿病、脂質異常症、不整脈(心房細動)、喫煙といった生活習慣病や生活習慣が、TIAの背景にあることが多いとされています。これらは脳梗塞そのものの危険因子とも重なるため、TIAは脳梗塞リスクを知らせる重要なサインと考えられています。
TIAのあとに脳梗塞が起こるリスク
TIAを経験した人は、その後数日から数週間以内に本格的な脳梗塞を発症するリスクが高まるとされており、特に発症直後の数日間は注意が必要といわれています。症状が治まったことに安心して受診をためらうことが、最もリスクの高い対応とされています。
そのため、TIAが疑われる症状があった場合は、症状の有無にかかわらず速やかに医療機関を受診し、原因を調べたうえで再発予防に向けた対策を検討することが勧められています。
気をつけたいサイン
片側の手足や顔のしびれ・脱力、ろれつが回らない、言葉が理解しにくい・話しにくい、片目が見えにくい・視野が欠ける、突然の激しいめまいなどが、TIAの代表的な症状とされています。
これらの症状は数分から1時間程度で自然に消えることが多いとされていますが、症状の長さにかかわらず、脳の血流に問題が起きていたことに変わりはないといわれています。
すぐ受診したいケース
症状が現れている最中はもちろん、たとえ症状がすでに治まっていても、思い当たる症状があった場合は様子を見ずにすぐに救急車を呼ぶか、速やかに医療機関を受診することが強く勧められています。
日常生活でできる工夫
血圧・血糖・コレステロール値の管理を継続し、定期的な健康診断で血管の状態を確認しておくことが基本とされています。禁煙や節度のある飲酒、適度な運動習慣も、血管の健康を保つうえで役立つといわれています。
TIAを経験したことがある場合は、処方された薬をきちんと服用し、自己判断で中断しないことが再発予防の観点から重要とされています。
よくある質問
Q. TIAは自然に治るので放置しても大丈夫ですか?
A. 症状は一時的に治まりますが、その後脳梗塞を発症するリスクが高いとされているため、放置せず必ず受診することが勧められています。
Q. TIAと脳梗塞はどう違いますか?
A. 症状の現れ方は似ていますが、TIAは脳の血流が一時的に悪くなるだけで組織の損傷が残らないのに対し、脳梗塞は血流が回復せず脳細胞が損傷を受ける点が異なるとされています。
Q. TIAの症状は誰にでも起こりますか?
A. 高齢者や生活習慣病を抱える人に多いとされていますが、年齢や持病にかかわらず起こる可能性があるといわれています。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、特定の疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安がある場合や症状が続く場合は、自己判断をせず医師にご相談ください。










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