五十肩(肩関節周囲炎)の症状と原因
五十肩(肩関節周囲炎)は、肩関節の周囲にある腱や関節包などに炎症が生じ、肩の痛みや動かしにくさがあらわれる状態の総称とされています。中高年に多くみられることから、この呼び名が使われているといわれています。
肩関節は、腕を大きく動かせるように可動域が広い一方で、周囲を腱板と呼ばれる複数の筋肉の腱や関節包が支えている構造とされています。加齢などによってこれらの組織に変化が生じると、炎症や痛みにつながりやすいと考えられています。
特別なきっかけがなくても発症することが多いとされ、ある日突然、あるいは徐々に肩の痛みや動かしにくさに気づくというケースが多いといわれています。左右どちらの肩にも起こりうるとされ、利き手側に限らず発症する可能性があるとされています。
主な症状
肩を動かしたときの痛み、腕を上げる・後ろに回すといった動作のしにくさが代表的な症状とされています。夜間、痛みで眠りにくくなる「夜間痛」がみられることもあるといわれています。
髪をとかす、上着の袖に腕を通す、高い場所の物を取るといった動作で痛みを感じやすく、日常生活のさまざまな場面に影響が及ぶことがあるとされています。
症状は「炎症期」「拘縮期」「回復期」といった経過をたどることが多いとされ、時期によって痛みの強さや動かしにくさの程度が変化するといわれています。炎症期は安静時にもズキズキとした痛みが強く出やすく、拘縮期に入ると強い痛みはやや落ち着く一方で、肩がこわばり動かしにくさが目立つようになる場合があるとされています。
回復期に入ると、少しずつ関節の動きが戻り始めるとされていますが、症状が始まってから回復するまでの期間には個人差が大きく、数ヶ月から1年以上かかる場合もあるといわれています。焦らず経過を見守ることが大切とされる一方、痛みが強い期間が長引く場合は医療機関での確認が勧められています。
主な原因
加齢に伴う腱板や関節包の変性、血流の低下などが背景にあると考えられていますが、明確な原因が特定できないことも多いとされています。
姿勢の崩れや肩周囲の使い過ぎ、逆に長期間肩を動かさないことも、症状の発生や悪化に関わる可能性があるといわれています。デスクワークなどで肩が丸まった姿勢が続くことも、肩関節周囲への負担につながる場合があると考えられています。
症状が長引きやすいとされる要因
糖尿病や甲状腺疾患など特定の持病がある場合、症状が長引きやすい傾向があるとの指摘もあります。また、痛みを避けるために肩を動かさない状態が続くと、関節の動きがさらに制限され、拘縮が進みやすくなる可能性も考えられています。運動不足や日頃の肩まわりの柔軟性の乏しさも、発症や回復の経過に関わる可能性がある要因として挙げられることがあります。
何科を受診する目安
肩の痛みが長引く、腕が上がりにくい、夜間の痛みで眠れないといった症状がある場合は、整形外科を受診し、原因の確認や適切な対応を相談することが勧められます。
肩の痛みは五十肩以外の原因でも起こることがあるとされ、腱板の損傷など他の状態が背景にある場合もあるといわれています。自己判断せず、画像検査などを通じて原因を確認することが大切とされています。
受診時には、肩の動きの確認やレントゲンなどの検査により、他の疾患との見分けが行われることが一般的とされています。症状の時期によって適した対応が異なるとされているため、現在の状態を医師に伝え、方針を相談することが望ましいと考えられています。
日常生活でできる工夫
痛みの強い時期は無理に動かさず安静を保ち、痛みが落ち着いてきたら医師の指導のもとで少しずつ肩を動かす練習を取り入れることが大切とされています。
猫背などの姿勢のくせを見直すこと、長時間同じ姿勢を続けないことも、肩への負担を減らす工夫として挙げられています。デスクワークの合間に肩甲骨を軽く動かす、腕の位置を変えるといった小さな工夫も、肩まわりの負担を和らげる一助になると考えられています。
入浴などで肩まわりを温めて血流を促すことや、痛みのない範囲で肩甲骨を動かすことも、日常生活での工夫として紹介されることがあります。
睡眠時に痛みが強い場合は、クッションなどで腕を支える姿勢を工夫することで、負担が和らぐ場合があるといわれています。
衣服の着脱や洗顔など、腕を大きく動かす日常動作は無理のない範囲で行い、痛みが強いときは動作の仕方を工夫することも大切とされています。回復期に入ってからは、医師や専門家の指導のもとで、少しずつ肩の可動域を広げる運動を続けることが役立つと考えられています。
よくある質問
Q. 五十肩は自然に治りますか?
A. 時間の経過とともに症状が軽快することもあるとされていますが、経過には個人差があり長期化することもあるため、気になる場合は受診が勧められます。
Q. 五十肩と四十肩は違うのですか?
A. 発症する年代の違いによる呼び方の違いとされており、医学的には同じ肩関節周囲炎を指すことが多いといわれています。
Q. 痛い間は肩を動かさない方がいいですか?
A. 時期によって適切な対応が異なるとされているため、自己判断せず医師や専門家の指導を受けながら進めることが望ましいとされています。
Q. 五十肩は片方の肩だけに起こりますか?
A. 片方の肩に起こることが多いとされていますが、時期をずらしてもう一方の肩にも症状が出ることがあるといわれています。
Q. 五十肩の間、腕はどこまで動かしてよいですか?
A. 痛みの範囲を超えて無理に動かすことは避け、痛みが出ない範囲で少しずつ動かすことが基本とされていますが、時期によって適した運動量は異なるため、専門家の指導を受けることが望ましいとされています。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、特定の疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安がある場合や症状が続く場合は、自己判断をせず医師にご相談ください。










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